英語の文法で、時々「あれ?これって現在分詞?それとも動名詞?」と迷ってしまうことがありますよね。今回は、そんな 現在分詞と動名詞の違い を、まるで友達に話すみたいに分かりやすく解説していきます。この違いが分かれば、英語の文章をぐっと読み解きやすくなりますよ。

形は同じ、でも役割が違う!

まず、一番大切なのは「形は同じだけど、役割が違う」ということです。現在分詞も動名詞も、どちらも動詞の原形に「-ing」をつけた形をしています。例えば、「run」なら「running」、「eat」なら「eating」のように。でも、この「-ing」の後に隠された本当の役割が、両者の違いを生み出しています。

この形の違いを正確に理解することは、英語を正確に使いこなす上で非常に重要です。

現在分詞は、主に「〜している」「〜する」といった、形容詞のような働きをします。名詞を説明したり、進行形という時制を表したりするときに使われます。一方、動名詞は「〜すること」という意味で、名詞と同じように働きます。文の主語になったり、目的語になったりするんです。

  • 現在分詞: 形容詞(〜している、〜する)
  • 動名詞: 名詞(〜すること)

現在分詞の主な役割

現在分詞は、大きく分けて二つの大切な役割を持っています。一つ目は、名詞を修飾する形容詞としての役割です。例えば、「a sleeping baby」(眠っている赤ちゃん)のように、名詞の前に置いて「どんな〜」という説明を加えます。

二つ目は、be動詞と一緒に使われて進行形を作る場合です。これは「〜しているところです」という現在の状況を表します。「He is running.」(彼は走っています。)のように、動作の途中であることを示します。

こんな風に、現在分詞は「動き」や「状態」を表すのにとっても便利なんですよ。

  1. 名詞を修飾する(例:a barking dog - 吠えている犬)
  2. 進行形を作る(例:I am studying. - 私は勉強しています。)

動名詞の主な役割

動名詞は、その名の通り「名詞」として働きます。ですから、文の主語になったり、目的語になったりします。例えば、「Swimming is fun.」(泳ぐことは楽しいです。)という文では、「Swimming」が主語になっています。

また、他動詞の目的語になることもよくあります。例えば、「I enjoy reading.」(私は読むことを楽しんでいます。)の「reading」は、「enjoy」という動詞の目的語ですね。このように、動名詞は「〜すること」という行為そのものを指します。

動名詞が名詞のように働くということを意識すると、文の意味が掴みやすくなります。

動名詞の例 文での役割
Reading 主語 (Reading books is good for you.)
Eating 目的語 (I like eating chocolate.)

進行形と動名詞の区別

ここで、よく混同されがちな進行形と動名詞の区別について見てみましょう。先ほども触れましたが、進行形はbe動詞+現在分詞で「〜している」という現在の動作を表します。

一方、動名詞は「〜すること」という意味で、名詞のように働きます。例えば、「Reading is fun.」は「読むこと(名詞)は楽しい」という意味ですが、「He is reading.」は「彼は読んでいる(動作)」という意味になります。この違いを理解することが大切です。

文の構造を見て、「be動詞の後に-ing形が来ているか」あるいは「-ing形が文の主語や目的語になっているか」を判断すると、どちらか区別しやすくなります。

  • 進行形:be動詞 + 現在分詞 (She is singing.)
  • 動名詞:文の主語・目的語 (Singing is her hobby.)

前置詞の後ろに来る-ing形

前置詞の後ろに来る-ing形は、ほとんどの場合「動名詞」です。例えば、「Thank you for helping me.」(手伝ってくれてありがとう。)の「helping」は、前置詞「for」の後ろに来ているので動名詞で、「手伝ってくれること」という意味になります。

「I am interested in learning English.」(私は英語を学ぶことに興味があります。)の「learning」も、前置詞「in」の後ろに来ているので動名詞です。

前置詞は名詞や代名詞、そして動名詞といった「名詞的なもの」を伴うことが多い、と覚えておくと便利です。

  1. 前置詞 + 動名詞 (He is good at playing the piano.)
  2. 前置詞 + 動名詞 (She is looking forward to seeing you.)

「-ing」で始まる文の主語

「-ing」で始まる文の主語は、必ず「動名詞」です。これは、動名詞が名詞の働きをするというルールから来ています。例えば、「Walking in the park is relaxing.」(公園を散歩することはリラックスできます。)という文では、「Walking」が主語で、「散歩すること」という行為を指しています。

もし、文頭の「-ing」が形容詞的な現在分詞だったら、その後に主語や動詞が来るはずです。しかし、文頭に来て「〜すること」という意味で文全体を導いている場合は、動名詞だと判断して良いでしょう。

文の構造をよく見て、「-ing」が文の「何」を説明しているのかを考えると、迷いがなくなります。

文頭の-ing 意味 役割
Swimming 泳ぐこと 動名詞(主語)
Running 走っている 現在分詞(形容詞)

「-ing」が形容詞として使われる場合

現在分詞は、形容詞として名詞を修飾する働きをします。これは、名詞の前に置かれる「限定用法」と、be動詞などの後に置かれる「叙述用法」があります。例えば、「a running man」(走っている男性)は限定用法、「The man is running.」(その男性は走っています。)は叙述用法です。

「a broken window」(壊れた窓)のように、過去分詞(〜ed)も形容詞として使われますが、現在分詞は「〜している」という能動的な状態や動作を表します。どちらも名詞を説明する役割ですが、意味合いが少し違うので注意が必要です。

「〜している」という動きや状態を表すのが現在分詞、と覚えておくと分かりやすいですね。

  • 現在分詞(限定用法):a smiling child (笑顔の子供)
  • 現在分詞(叙述用法):The child is smiling. (その子供は笑顔です。)

まとめ

現在分詞と動名詞、形は似ていても、その役割は大きく違います。現在分詞は「〜している」という形容詞的な働き、動名詞は「〜すること」という名詞的な働きをします。この違いを理解することで、英語の文章がよりクリアに見えてくるはずです。練習を重ねて、自信を持って使い分けられるようになりましょう!

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