アンインストールと削除の違いをスッキリ解説！

「アンインストール」と「削除」、この二つの言葉、何となく似ているようで、実は全然違うものだって知っていましたか？パソコンやスマホを使っていると、よく耳にする言葉ですよね。今回は、この「アンインストールと削除の違い」を、誰にでもわかるように、そして「なるほど！」と思ってもらえるように、詳しく解説していきます。

アプリケーションの「アンインストール」とは？

まず、「アンインストール」について見ていきましょう。これは、パソコンやスマホに新しく「インストール」した、つまり「入れた」プログラムやアプリを、そのシステムからきれいに「取り除く」作業のことです。単にファイルを消すだけではなく、そのアプリが使っていた設定や、レジストリ（Windowsでいうと、パソコンのいろんな設定を記録している場所）の情報なども一緒に整理してくれるんです。 この「きれいに取り除く」という点が、アンインストールの重要なポイントなんですよ。

アンインストールには、いくつかのメリットがあります。

容量の確保： 不要になったアプリをアンインストールすることで、ディスクスペースやストレージの空き容量を増やせます。
動作の軽快化： 使わないアプリがバックグラウンドで動いていると、パソコンやスマホの動作が重くなることがあります。アンインストールでこれを防げます。
セキュリティの向上： 古いアプリには、セキュリティ上の問題がある場合があります。アンインストールすることで、そのリスクを減らすことができます。

例えば、新しいゲームをインストールしたけど、あまり面白くなくてやめたい時、単にゲームのアイコンを消すだけでは、パソコンの中にゲームのデータが残ったままになってしまいます。そこで「アンインストール」をすることで、ゲーム本体はもちろん、関連するファイルもまとめて削除してくれるのです。まるで、お部屋の整理整頓をするように、不要なものをスッキリさせてくれるイメージですね。

「削除」はもっとシンプル！

一方、「削除」は、もっとシンプルで直接的な行為を指します。これは、ファイルやフォルダをゴミ箱に入れる、あるいはゴミ箱から完全に消去する作業のことです。例えば、自分で作った文章ファイルや、ダウンロードした写真などは、必要なくなったら「削除」することになります。

削除にもいくつか種類があります。

ゴミ箱へ移動： ファイルやフォルダを削除すると、通常はまず「ゴミ箱」という場所に移動します。ここからなら、間違って削除してしまっても元に戻すことができます。
ゴミ箱を空にする： ゴミ箱の中身を完全に消去することです。これにより、ディスクスペースが解放されます。
「Shift」キー＋「Delete」キー： このショートカットキーを使うと、ゴミ箱を経由せずに直接ファイルを削除できます。ただし、元に戻すのが難しくなるので注意が必要です。

では、アンインストールと削除の違いを、具体的な例で見てみましょう。

	アンインストール	削除
対象	プログラム、アプリ	ファイル、フォルダ
方法	OSの機能や専用ツールを使用	右クリックメニュー、Deleteキー
目的	システムからの完全な除去、設定の整理	不要なデータの破棄

このように、アンインストールは、パソコンやスマホに「インストール」という形で入れたものに対して行われ、削除は、自分で作成したりダウンロードしたりした「データ」に対して行われることが多いのです。

アプリケーションとファイルの違い

アンインストールと削除の違いを理解する上で、そもそも「アプリケーション」と「ファイル」がどう違うのかを知っておくと、さらに分かりやすくなります。

アプリケーションというのは、簡単に言うと「何かをするための道具」のようなものです。例えば、文章を書くための「Word」、インターネットを見るための「Chrome」、ゲームをするための「〇〇ゲーム」などがアプリケーションにあたります。これらのアプリケーションは、パソコンやスマホのシステムに「インストール」されることで、初めて使えるようになります。

一方、ファイルというのは、そのアプリケーションを使って作った「成果物」や、インターネットからダウンロードした「情報」そのものを指します。例えば、Wordで書いた文章は「.docx」という拡張子のファイル、写真なら「.jpg」という拡張子のファイル、音楽なら「.mp3」という拡張子のファイルなどです。

このように、アプリケーションは「道具」、ファイルは「道具で作ったもの」と考えると、イメージしやすいかもしれませんね。

レジストリと設定ファイル

アンインストールが、単なるファイル削除と大きく異なる理由の一つに、「レジストリ」や「設定ファイル」の存在があります。これらは、アプリケーションが正常に動作するために必要な情報や、ユーザーがカスタマイズした設定などを記録しているものなのです。

例えば、

レジストリ（Windows）： アプリケーションのインストール場所、起動方法、関連付けられたファイルの種類など、システム全体に関わる細かい設定が記録されています。アプリをアンインストールすると、これらの情報も整理されるため、システムがクリーンな状態に保たれます。
設定ファイル： アプリケーションごとに、ユーザーが変更した画面の表示方法、音量設定、最近開いたファイルの一覧などの情報が保存されています。アンインストールすることで、これらの個人的な設定も一緒に削除されることが多いです。

もし、これらのレジストリや設定ファイルが残ったまま、単にアプリケーションの本体だけを削除（コピー＆ペーストで別の場所に移動したり、アイコンを消したり）してしまうと、パソコンやスマホの調子が悪くなる原因になったり、後々「ごみ」として残ってしまったりすることがあるのです。

手動削除とアンインストールツールの違い

さて、ここで「手動でファイルを削除する」のと、「アンインストールツールを使う」ことの違いを考えてみましょう。これは、アンインストールと削除の違いをさらに深く理解するのに役立ちます。

手動でファイルを削除する場合、例えば「Cドライブ」にある「Program Files」フォルダから、目的のアプリケーションのフォルダを探して、その中身をすべて削除しようとするかもしれません。しかし、これは非常にリスクが高い行為です。

漏れが発生しやすい： アプリケーションによっては、本体とは別の場所に設定ファイルや関連ファイルが散らばっていることがあります。手動で削除しようとすると、これらの「見えない」ファイルを消し忘れてしまう可能性が高いです。
システムファイルとの誤認： システムに不可欠なファイルと、アプリケーションのファイルを間違えて削除してしまうと、パソコンが起動しなくなったり、他のアプリケーションが使えなくなったりする可能性があります。
レジストリの未整理： 前述の通り、レジストリの情報は手動では削除できません。これが残ったままだと、システムに不要な情報が蓄積されてしまいます。

一方、OSに備わっている「アンインストール機能」や、アプリケーション提供元が用意している「アンインストールツール」を使うと、これらのリスクを回避できます。

安全かつ確実： これらのツールは、アプリケーションがシステムにどのようにインストールされたかを把握しているので、関連するファイルやレジストリ情報もまとめて、安全かつ確実に削除してくれます。
時間と手間が省ける： 手動で探す手間が省け、短時間で作業が完了します。

ですから、アプリケーションを削除したいときは、必ず「アンインストール」の機能を使うようにしましょう。

「アンインストール」が推奨されるケース

どのような場合に「アンインストール」を使うべきか、具体的に見ていきましょう。これは、パソコンやスマホを快適に使い続けるために、とても大切なことです。

まず、以下のようなケースでは、迷わず「アンインストール」を選びましょう。

不要になったソフトウェア： インストールしたものの、もう使わなくなったソフトウェアやアプリ。
無料版から有料版への移行： 無料版をアンインストールしてから、有料版をインストールする場合。
不具合が発生するソフトウェア： 起動しなかったり、頻繁にエラーが出たりするソフトウェア。一度アンインストールしてから、再インストールすることで改善されることがあります。
ストレージ容量を空けたい時： 容量を圧迫している大きなソフトウェアを削除したい場合。

これらの場合、単にファイルを削除するだけでは、パソコンやスマホに「ゴミ」が残ってしまう可能性があります。アンインストールを行うことで、システムからきれいに取り除き、快適な状態を保つことができるのです。

ちなみに、スマートフォンアプリの削除も、「アンインストール」の一種と考えることができます。アプリのアイコンを長押しして「削除」や「アンインストール」の指示を選ぶのは、まさにそのアプリをスマホから取り除く作業ですよね。

「削除」が適切なケース

では、逆に「削除」で十分なのはどのような場合でしょうか？こちらは、アンインストールほど複雑な手順を必要としません。

以下のような場合は、「削除」で問題ありません。

自分で作成した文書ファイルや写真： もう必要なくなった、自分で作成したり保存したりしたデータファイル。
ダウンロードした一時的なファイル： インターネットからダウンロードしたけど、もう必要のないファイル。
一時的な作業フォルダ： 作業のために一時的に作ったフォルダ。

これらのファイルは、アプリケーションのようにシステムに深く関わっているわけではありません。そのため、ゴミ箱に入れるか、直接削除するだけで、システムに悪影響を与えることはほとんどありません。ただし、重要なファイルではないか、削除する前に一度確認する習慣は大切です。

例えば、旅行の写真を見終わって、もう必要ないと思った写真は「削除」します。でも、その写真を見るために使っていた「写真ビューア」というアプリは、また使うかもしれないので、「アンインストール」はしませんよね。このように、対象となるものが「道具」なのか「道具で作ったもの」なのかで、適切な処理が変わってくるのです。

アンインストールと削除の違い、これでスッキリしましたか？パソコンやスマホを長く、そして快適に使うためには、この二つの言葉の意味を正しく理解して、適切な操作をすることが大切です。これからも、色々な「？？」を解決していくお手伝いができれば嬉しいです！

アプリケーションの「アン インストール」とは？