「be able to」と「can」、どちらも「~できる」という意味で使われるから、どっちを使えばいいか迷ってしまうことがありますよね。「be able to」と「can」の違いは、実はそんなに難しくありません。この二つの表現がどのように使い分けられるのか、そしてどんなニュアンスの違いがあるのかを、分かりやすく解説していきます!
能力を表す基本の違い:can と be able to
まず、一番基本的な「能力」を表す場合、「can」と「be able to」はほぼ同じ意味で使えます。例えば、「私は泳ぐことができます」と言いたいとき、「I can swim.」または「I am able to swim.」と言うことができます。どちらも「泳ぐという能力がある」ことを示しています。
しかし、ここで重要なのは、 「can」は助動詞であるのに対し、「be able to」は助動詞ではなく、be動詞+形容詞句である ということです。この違いが、時制や否定、疑問文の作り方に影響を与えます。
簡単にまとめると、
- can : 助動詞。動詞の原形とセットで使う。
- be able to : be動詞 + able to + 動詞の原形。be動詞の部分が変化する。
この基本的な違いを頭に入れておくと、後々の理解がスムーズになります。
時制による使い分け:過去や未来も「できる」を表現しよう
「can」は現在形しかありません。そのため、過去や未来の「できる」を表現したい場合は、「be able to」を使わなければなりません。例えば、「昨日、私はその問題を解決することができた」と言いたいときは、「I was able to solve the problem yesterday.」となります。「I could solve the problem yesterday.」も可能ですが、これは後述する「可能性」のニュアンスも含むことがあります。
未来の「できる」を表現する場合も同様です。「来週、私は新しいスキルを習得できるだろう」という場合、「I will be able to master a new skill next week.」のように「will be able to」を使います。
ここで、時制による使い分けをまとめた表を見てみましょう。
| 時制 | 「できる」の表現 |
|---|---|
| 現在 | can / be able to |
| 過去 | was/were able to |
| 未来 | will be able to |
このように、時制によって使える表現が限られてくるのが「can」と「be able to」の大きな違いと言えます。
否定形と疑問形:形が少し変わる!
否定形や疑問形にする際も、「can」と「be able to」では形が異なります。「can」の場合は、助動詞なので「can not」または「cannot」と否定形にし、疑問文では「Can + 主語 + 動詞の原形?」となります。
一方、「be able to」はbe動詞を含むため、be動詞を変化させて否定形や疑問形を作ります。例えば、否定形は「be not able to」、疑問文は「Be + 主語 + able to + 動詞の原形?」となります。be動詞の部分が主語や時制に合わせて変化する点に注意が必要です。
それぞれの否定形と疑問形を整理すると、
-
can の否定形・疑問形
- 否定形: I cannot swim. (私は泳ぐことができません。)
- 疑問形: Can you swim? (あなたは泳ぐことができますか?)
-
be able to の否定形・疑問形
- 否定形: I am not able to swim. (私は泳ぐことができません。)
- 疑問形: Are you able to swim? (あなたは泳ぐことができますか?)
このように、否定や疑問の形でも違いが見られます。
例外的な使い方:could と be able to の微妙なニュアンス
「can」の過去形である「could」は、「~できた」という意味で使われることもありますが、それだけではありません。「could」には、単なる過去の能力だけでなく、「可能性」や「依頼」といったニュアンスも含まれることがあります。例えば、「Could you help me?」は「手伝ってくれませんか?」という丁寧な依頼になります。
一方、「be able to」は、基本的に「能力」に焦点を当てています。そのため、過去に特定の状況で「~できた」という、やや限定的な能力を表す場合に「was/were able to」が使われ、より具体的で達成できたというニュアンスが強まります。
「could」と「was/were able to」の使い分けは、文脈によって判断する必要がありますが、一般的には「could」はより広く、依頼や提案、推測などにも使われるのに対し、「was/were able to」は具体的な「できた」という結果に焦点を当てていると考えると分かりやすいでしょう。
フォーマルな場面での使い分け:どちらがより丁寧?
フォーマルな場面、例えばビジネスシーンや改まったスピーチなどでは、「be able to」の方が「can」よりも丁寧な響きを持つとされています。これは、「be able to」が「can」よりも少し長い表現であり、より丁寧さを意識しているように聞こえるためです。
例えば、プレゼンテーションで「この技術を使えば、生産性を向上させることができます」と伝えたい場合、「We can improve productivity with this technology.」よりも、「We will be able to improve productivity with this technology.」や「We are able to improve productivity with this technology.」の方が、より丁寧で洗練された印象を与えます。
ただし、日常会話で「can」が失礼にあたるわけではありません。あくまで、より丁寧さを出したい場合の選択肢として、「be able to」を覚えておくと良いでしょう。
まとめ:迷ったら「be able to」!
ここまで、「be able to」と「can」の違いについて、能力、時制、否定・疑問形、そしてフォーマルな場面での使い分けなど、様々な角度から見てきました。基本的には、能力を表すならどちらでも良い場合が多いですが、時制を変えたいときや、より丁寧な響きを出したいときには、「be able to」が活躍します。
もし、どちらを使えば良いか迷ったときは、 「be able to」を選ぶのが比較的安全 です。なぜなら、「be able to」はどんな時制や形でも対応できる汎用性があるからです。しかし、それぞれの表現のニュアンスを理解することで、より自然で効果的な英語表現ができるようになります。
この解説を参考に、ぜひ「be able to」と「can」を使いこなして、英語の表現の幅を広げてくださいね!